武岡 誠人 自己紹介へ

通気性を考える

2024/12/01(日) 家づくりのこと

新築を建てる時、通気性について考えてみる

本日のテーマは「通気性」です!

Carefree man feel happy

新築住宅を建てる際には、間取りやデザイン、設備、予算といった多くの要素を検討する必要があります。しかし、その中でも見落とされがちでありながら非常に重要なポイントが「通気性」です。通気性は、家の快適性や健康、安全性に深く関わるだけでなく、家そのものの寿命にも大きな影響を与えます。新築を計画する際に通気性について考える理由と、その実現方法、そして注意点を解説していきます。


通気性とは?

通気性とは、家の内部と外部の空気がスムーズに入れ替わる性能を指します。換気の仕組みと同様に考えられることが多いですが、通気性はより広い意味で、建物全体の空気の流れを確保することを指します。通気性が良い家では、湿気や汚染物質がこもらず、快適で健康的な空間が維持されます。


なぜ通気性が重要なのか?

1. 健康への影響

家の中に湿気やカビがたまると、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす可能性があります。また、二酸化炭素濃度が高くなると、集中力の低下や疲労感の増加など、生活の質にも影響を及ぼします。通気性が良ければ、これらのリスクを軽減することができます。

結露でカビが生えた窓イメージ

2. 快適な住環境の維持

通気性の良い住宅は、夏は涼しく、冬は湿気がたまらず快適な環境を作ることができます。特に日本のような高温多湿の気候では、通気性が暮らしの快適さを大きく左右します。

3. 住宅の長寿命化

通気性が悪いと、家の構造に湿気がたまりやすくなり、木材の腐食や鉄部の錆が進行します。結果として住宅の耐久性が低下し、修繕コストが増える可能性があります。

いかに耐震性能や断熱性能が高い家を建てても、性能が長持ちしなければ意味がありません。

住宅の上棟

4. エネルギー効率の向上

空気の流れがスムーズな家は、冷暖房効率も高まります。自然の力で温度や湿度を調整できるため、エアコンや除湿器の使用を減らし、光熱費の削減につながります。


新築で通気性を確保するための方法

1. 風通しの良い間取り

  • 窓の配置
    窓を南北方向に配置することで、風が家全体を通り抜けやすくなります。風向きを考慮した窓の配置は、自然換気を促進します。

  • 部屋のレイアウト
    長い廊下や壁で仕切られた間取りは空気の流れを妨げます。リビングやダイニングを広い空間にすることで、空気がスムーズに流れる設計を心がけましょう。

住宅の計画イメージ

2. 通気性の良い建材を選ぶ

  • 湿気を調整する素材
    漆喰や珪藻土などの自然素材は、湿度を吸収・放出する性質があり、室内の空気を快適に保ちます。これらの素材を壁や天井に使用することで、通気性を向上させることができます。

  • コットンクロス丸和ホームで採用しているWB工法では壁紙にコットンクロス、紙クロスなどを使用しています。これらは透湿性が高いことに加えて、漆喰、珪藻土などといった左官職人さんが時間をかけて塗り上げるものと比べ費用と工期が圧倒的に抑えることができます。新築住宅に多く用いられるビニールクロスと同様の方法と工期で仕上げることが出来るため、通気性と価格の面で優秀な材料です

3. 外構との連携

家の外構デザインも通気性に影響します。庭や植栽、カーポートの配置が風の流れを妨げないように設計することが重要です。モダンな家と植栽のイメージ


通気性を確保する際の注意点

1. 断熱性とのバランス

通気性を高めると外気が室内に入りやすくなるため、断熱性能が低下する場合があります。そのため、通気性と断熱性のバランスを考慮した設計が必要です。

2. 気密性との両立

気密性が高い住宅はエネルギー効率が良いですが、換気や通気の仕組みが十分でないと、湿気や汚染物質が家の中にこもるリスクがあります。気密性と通気性を両立するためには、適切な換気システムを導入することが重要です。

3. 地域の気候に合わせた設計

日本は地域ごとに気候が異なるため、通気性を確保する方法も地域によって異なります。たとえば、湿気の多い地域では換気に重点を置き、寒冷地では断熱性能を重視しつつ通気性も確保する設計が必要です。

冬の富山県の観光地のシンプル線画イラストマップ


新築計画で通気性を考えるメリット

  1. 健康的で快適な暮らし
    通気性が良い家は、湿気や汚染物質がこもらず、家族全員が健康的で快適な生活を送ることができます。

  2. ランニングコストの削減
    冷暖房や除湿器の使用が減り、光熱費を抑えられるため、長期的なコストパフォーマンスが向上します。

  3. 住宅価値の向上
    通気性が良い家は建材の劣化が少なく、将来的な資産価値も維持しやすいです。


まとめ

新築住宅を計画する際には、デザインや設備だけでなく、通気性という基本的な性能にも注目することが重要です。通気性の良い家は、健康や快適さをもたらすだけでなく、家の耐久性やエネルギー効率にも寄与します。

「新築を建てる時、通気性について考えてみる」という視点を持つことで、家族全員が安心して暮らせる理想の住まいを実現できるでしょう。

 

丸和ホームのWB工法では「通気性」と「断熱性」を兼ね備えた工法です!

今後WB工法に関してのブログも上げていきたいと思いますのでお楽しみにして下さい!

営業 武岡

 

1ページ (全16ページ中)